だいこん(アブラナ科)
kitchen garden
品目特性
- 生育適温は17~21℃で、比較的涼しい気温を好む。高温時や低温時には生理障害が発生しやすい。
- 土壌適応性は広く、pHは低くても生長に影響しない。
- 早播きすると虫害を受けやすく、遅まきすると寒害を受けやすい。
- 低温短日で花芽分化が誘起され、その後の高温長日で抽苔が促進される。
作型
※作型に応じて求められる品種特性が異なるので、栽培時期に応じた品種を栽培すること。
施肥(1aあたり)
肥料名 | 元肥 | 追肥 | 備考 |
---|---|---|---|
完熟堆肥 | 200 | <追肥>間引き後に行う | |
セルカ2号 | 10 | ||
野菜美人 | 6 | 3 |
※堆肥が未熟で播種間際まで投入できなかったら逆に入れない方が賢明。
※だいこんは吸肥力が強いため、窒素過多により、葉ばかりが繁り、肝心な根部の肥大不良、先細り等につながりやすい。そのため、特に前作の残肥を考慮しながら元肥の量を加減し、草勢を見て追肥で調整を行なうと良い。
栽培管理
ほ場選び
- 根が張る作物なので、耕土が深いほ場を選ぶ。
播種
- 品種ごとの播種適期は意外と狭いので、時期にあった品種を適期に播種すること。
- 畝幅120cmでは株間25~30cm、条間40~50cmの2条まきが一般的である。
- 1カ所3~5粒播種し、深さは2~3cm程度とする。
- 播いて覆土したあと、土を押さえて鎮圧すると土と種が密着し、発芽が安定する。
間引き
- 1回目の間引きは、子葉が開いたとき。成長の悪いもの、葉の形が悪いものを除き間引き、2~3本程度にする。
- 2回目は本葉5~6枚の時に行い、同様に間引いて1本にする。
病害虫防除
キスジノミハムシ
- 成虫は葉を食べ、1mm程度の穴をたくさんあける。幼苗期に多発すると枯死することがあるが、ある程度生育が進めばそれほど大きな実害にはならない。
- 幼虫は根を食べて傷つけるため、商品価値が下がる。傷ついた大根を食べても構わないので、家庭菜園では大きな問題ではない。
ホウ素欠乏症
- アブラナ科野菜は全般的にホウ素欠乏症状が発生しやすく、だいこんでは表皮がかさぶた状となって肌が荒れてしまうことがある。そのため、元肥にはホウ素を含む肥料を用い、また急激な窒素過多もホウ素欠乏症を助長する恐れがあるので注意する。
収穫
- 品種にもよるが、根の直径が7cmくらいになり、外側の葉が垂れるようになったら収穫の適期となる。
- 収穫が遅れるとスが入ることがあるので、取り遅れに注意する。