product いなばの特産品

白ねぎ(ユリ科)

kitchen garden

品目特性

  • 生育適温は15~20℃で、寒さには強いが暑さに弱い。
  • 酸性土壌を嫌う。また、根の酸素要求量が高く、水分過多に弱い。乾燥には強い。
  • ある程度育った状態で、冬の寒さに遭うと春にトウ立ちをする。

 

作型

※おおむね1作で4~5回の土寄せを行う

 

施肥(1aあたり)

肥料名 元肥 植溝
施用
追肥(土寄せ時)
1回目 2回目 3回目 4回目
完熟堆肥 200          
セルカ2号 20          
28苦土重焼燐 4          
スーパーIB S222   4        
ダブルクイックNN660   2        
野菜美人     3   3 3

 

栽培管理

ほ場選び
  • ねぎは浅根性で酸素要求量が大きく、多湿には弱いので、排水性を第一とする。
  • 未熟堆肥は生育を阻害する恐れがあるので絶対しない。

 

定植
  • 適度な水分の時に定植溝を掘り、定植はその日のうちに行う。
  • 老化苗は活着が遅れるので適期定植に心がける。(草丈15cm、太さ2~3㎜)
  • ポットがむき出しになっている場所は覆土し直す。
  • 定植から1週間以内に植え溝施用の肥料を施用する。

 

土寄せ
  • [1回目]ねぎが十分に太り、鉛筆の太さになった頃から行う。畝の肩を作る程度とし、株元を埋めないようにする。
  • [2回目以降]おおむね20~30日間隔で、外葉を埋めすぎないようにする。
  • [最終土寄せ]33~35cmを目標に行い、株元に光が射し込まないように隙間無く押さえておく。

 

夏場管理
  • ねぎにとって夏は過ごしにくい時期となり、高温期の窒素過多と土寄せは、軟腐病などの土壌病害の被害を招き、欠株が発生しやすくなる。そのため、追肥は6月末までとし、土寄せも梅雨明け以降の盛夏期は行わない。
  • 盆明け以降の土寄せや追肥の再開は、最低気温が22℃以下になったのを目安とする。

 

病害虫防除

軟腐病
  • 葉身基部の地際部が軟化腐敗する白ねぎ最重要病害。葉では暗緑色で水浸状の病斑を生じ、軟化腐敗する。腐敗株は異臭を放つ。

 

スリップス
  • 成虫や幼虫が葉の汁を吸い、その部分の色が抜けてカスリ状に白くなる。多発すると、葉全体の色が抜け、白っぽく見える。
  • また、場合によってはウイルス病を媒介することがあり、白ねぎの場合は、ネギえそ条斑病(IYSV)の被害が多い。

 

収穫

  • 最終土寄せから30~40日を目安に、軟白部が27cm以上になってから収穫する(試し掘りを行ってから収穫する)。
  • 収穫後は、横に置くと曲りの原因になるので、立てて保管しておく。