スイートコーン(イネ科)
kitchen garden
品目特性
- 高温、多日照を好み、20~30℃が生育適温。
- 開花期に35℃を超える高温になると、花粉が死んで受精率が低下し、結実不良の雌穂になる。
- 土質はあまり選ばないが、pH6.0程度で有機質を多く含む場所を好む。
- 他の野菜と比べ、水の利用効率は高いが、生産量も多いので多量の水を要求する。特に、幼穂分化形成期の水不足は矮化雌穂、開花受粉期では欠粒および雌穂先端の不稔部を多くする原因となる。
作型
施肥(1aあたり)
肥料名 | 元肥 | 追肥 | 備考 | |
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1回目 | 2回目 | |||
完熟堆肥 | 150 | <追肥> 1回目:本葉6枚期 2回目:雄穂出穂前 |
||
セルカ2号 | 8 | |||
いなば有機 | 6 | |||
ダブルクイックNN660 | 3 | 3 |
栽培管理
ほ場選び
- 出穂期に水が必要なため、作型によっては水の便の良いところを選ぶ。
播種
- 地温が15℃以上になってから播種を行う(地温14℃以下は極端に発芽が悪くなる)
- 条間45㎝、株間30㎝の2条植とする(1aあたり400~420本)。
- 播種穴は約3cm程度の深さを空け、1穴に2~4粒ずつ種を入れ、覆土をする。
- とうもろこしは、種類や品種の違う花粉によって受粉すると、子実が本来持っていた性質を失ってしまう(キセニア現象)。そのため、違う種類や品種を同時に栽培しないようにする。
間引き
- 本葉4~5枚の頃に生育のよい株を1本だけ残し、ほかの株は残す株の根を傷めないように、根元から切り取っておく。
かん水
- 本葉5枚頃から生育は旺盛になり、特に雌穂が大きくなるときは多量の水分が必要となる。適時灌水を行ったり、ワラを株元に敷いて乾燥しないように管理すると、先端までよく粒が入る。
病害虫防除
アワノメイガ
- 幼虫が茎に潜り込んで髄を食べ、1~2mmの小さな黄褐色のフンを出す。葉も食べるが、葉の被害が無視できる。
- さらに、雄穂や雌穂を食害し、特に子実に潜り込んで食い荒らすのが実害としては大きい。
収穫
- 雌穂の絹糸が出てから22~24日後の毛が茶褐色になった頃に、試しむきをして適期を逃さないようにする。
- 収穫は、早朝の涼しいうちに行い、絹糸が黒ずまないうちに行う。
- 収穫後、高温場所で保管すると糖度が落ちるので、日陰で涼しい場所で管理する。