ばれいしょ(じゃがいも)(ナス科)
kitchen garden
品目特性
- 土質はpH5.0~6.5とやや酸性条件を好む。また、土壌への適応性は広く、排水がよく、肥沃で、膨軟な砂壌土が最適だが、排水管理を行えば問題ない。
- 土壌水分が多すぎると茎葉の徒長・倒伏・病害の多発・塊茎の品質低下を招く。
- 生育適温は10~23℃冷涼な気候を好むが、やや高温条件で出芽と地上部の生育が促進され、やや低温条件、特に夜温が低いと塊茎の肥大・養分蓄積が促進される。
作型
※生育に適した気温が決まっているので、収穫時期もほぼ決まっている。そのため、適期の定植を逃すとその分、生育期間が短くなり収量が低下するので、適期定植を心がける。
施肥(1aあたり)
肥料名 | 元肥 | 追肥 | 備考 |
---|---|---|---|
完熟堆肥 | 100 | 追肥は葉色を見ながら判断する | |
いなば有機 | 8 | (3) |
栽培管理
ほ場選び
- 排水の良い圃場を選び、排水の悪い圃場を用いる場合は排水対策をしっかり行うこと。
- 元肥は直接種芋が肥料に触れないように溝肥とする。元肥を施用する。石灰資材の多量投入はそうか病の原因となるので注意が必要である。
- 排水の良い圃場では平畝でよいが、排水の悪い圃場の場合は高さ20㎝、幅60~70㎝程度の畝を立てる。
種いも準備
- 充実度、病害の点で購入の種芋を用いるのがよい(種芋は1a当り約20㎏必要)。
- 種芋は、定植の4~5日前に40g程度になるように切り分ける。切断するときは、必ず頂部を通して立てに切断するようにする。
- 切り分けた芋は、新聞紙などの上に並べて日光を当てて傷を治してから植え付ける。
植え付け
- 晩霜の心配の無くなった頃に定植を行う。
- 植付は株間25~30㎝、畝間60~70㎝程度で行う。あまり密植しすぎると肥大が悪くなる。
- 植付の際、種芋の切り口を下に向ける。覆土は5㎝~8㎝程度。
芽かき
- 植付後1ヶ月後くらいに生育のよいものを3~4本残し芽かきを行う。
※土壌条件や品種等によって適切な芽の数は異なるが、一般的に芽の数が少ないとイモの数は少ないが個々のイモの大きさは大きくなり、芽の数が多いとイモの数は多いが個々のイモは小さくなる傾向になるので、例年の様子を見ながら数は判断すること。
土寄せ
- 土寄せは1回目を草丈が15㎝程度の時期に、2回目は1回目の土寄せから半月ぐらい後に行う。
- 生育の様子を見ながら、必要時に応じて同時に追肥を行う。
病害虫防除
そうか病
- じゃがいもの表面に大きさが不同で周辺部がやや隆起し、中央部がやや陥没した淡褐色~灰褐色のかさぶた状の病斑を形成する。病斑下の組織は淡褐色を呈し、わずかに腐敗する。
- 土壌がアルカリ化すると発生が増加しやすいので、石灰質資材を多用しない。
- また、いも形成期に20℃以上と気温が高く、乾燥しても多発する傾向にある。
収穫
- 葉や茎が枯れ始めるくらいの時期が収穫の目安。
- 収穫は数日天気のよい日が続いた後に行うと腐れが少なく外観もよい。
- 収穫後直ちに集めて、風通しのよい日陰で重ならないように並べて乾かします。
貯蔵
- 収穫したジャガイモを貯蔵する場合、温度・光・湿度・換気が大切。
- 貯蔵に最も適している温度は3℃程度がもっとも望ましい。基本的に冷暗所に貯蔵すればある程度の品質を保つことが出来る。
- 貯蔵期間中に日光を浴びると緑化するので注意する。
- 湿度が低いと蒸散によりジャガイモがしわしわになり商品価値が無くなる。