にんじん(セリ科)
kitchen garden
品目特性
- 生育適温は15~20℃。根の肥大適温は16~20℃で、これより温度が高くても低くても着色不良になりやすい。
- 発芽適温は15~25℃で、高温になるほど発芽が著しく悪くなる。さらに、ほかの作物と比べても発芽に要する日数が長い(10日~2週間程度)。
- 肥沃なほ場が良いが、未熟堆肥の施用は品質が悪くなる。
- 一定の大きさになってから、低温に遭うと花芽分化し、その後の高温長日条件によって抽苔する。
作型
※作型に応じて求められる品種特性が異なるので、栽培時期に応じた品種を栽培すること。
施肥(1aあたり)
肥料名 | 元肥 | 追肥 | 備考 | ||
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1回目 | 2回目 | 3回目 | |||
完熟堆肥 | 150 | <追肥> 第1回:播種後30日頃 第2回:播種後45日頃 第3回:播種後65日頃 ※春まきは1・2回目の2回のみ行う |
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セルカ2号 | 10 | ||||
28苦土重焼燐 | 2 | ||||
野菜美人 | 4 | 2 | 4 | 4 |
※堆肥が未熟で播種間際まで投入できなかったら逆に入れない方が賢明。
栽培管理
ほ場選び
- 根が張る作物なので、耕土が深く排水の良いほ場を選ぶ。
播種
播種1日前にはしっかり灌水しておく。
畝幅70~80cm、条間15cm程度の2条まきとする。2cm間隔程度の条播きか、1ヶ所3粒播きの点播きとする。
播種する溝の深さは裸種子で5mm、コート種子で1cmとする。
播種後は溝を埋めるように覆土し、上からしっかり押さえてから灌水する。コート種子の場合、かん水が不十分だと発芽不良を起こすので十分注意する。
間引き
- 第1回間引き:本葉2~3枚頃、株間3~5cm程度に行う。
- 第2回間引き:本葉6~7枚頃、株間8~10cm程度に行う。
- いずれも草勢の強すぎるもの、弱すぎるものを対象に行う。
土寄せ
- 茎葉で通路がふさがる前に、通路の排水と青首防止も兼ねて土寄せを行う。
病害虫防除
キアゲハ
- 幼虫が葉を食害する。老齢幼虫は大きく、食べる量が非常に多いので、葉を丸坊主にしてしまうことがある。
- 大発生することは稀な上、幼虫自体も大きくてよく目立つので、家庭菜園では捕殺するのが最も手っ取り早い。
収穫
- 収穫は適期を見て行う。
- 春まきで播種後90日頃、夏まきで播種後110日を目安とする。